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消防博物館


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FDNY Eng. 21 House
ニューヨーク市消防局 エンジン21ファイヤーハウス



Date
住所238 E. 40th St., NY
マップ
アクセスGround Central Station(地下鉄4・5・6・7・S線)より徒歩約10分

E21はグランドセントラルステーション、日本語通称グラセンから10分ほど歩いた「Murray Hill」と呼ばれる治安的には良いところにあります。エンジン1台のみのこぢんまりとしたハウスです。
これが正面。前に停まっていたのはチーフ用SUVのブレイザーかタホと、SOCかHAZMATなどのユーティリティトラックです。
救急車ではないんです…なぜならFDNYでは基本的には消防と救急は分けられており、建物も別々だからです。だからサードウォッチのような光景は実際には見られないのです。

ちなみにエンジンなどに属すオフィサーやファイヤーファイターには「サードウォッチ」すらありません。警察、救急の3番目のツアー(ユニット毎に多少変わりますが概ね3〜11時ぐらい)を指しますが、消防は9am〜6pmのデイプラトーンツアー、6pm〜9amのナイトプラトーンツアーの2ツアーしかないからです。

正面左に掲げられているプレート。1940年、ラガーディア市長の時に建てられた消防署ですね。
戦前からの建物というと日本ではかなり古い部類に入ると思いますが、NYではそれほど珍しくなく、しかも中高層の建物が多いため、火災時の建物倒壊も割と多いのです。これがFDNYで消火活動中の建物崩壊による殉職者が多い理由のひとつです。

これは入ってすぐ右側。E21が出場すべきアラームボックスの番号と住所が書いてあります。
とても古そうな物で、昔は実際に使っていたのかもしれませんが、今は完全に飾りのようです。

もう少し奥の左側にはこんな黒板が。これはどこの消防署にもあり、各ツアーの隊員の役割を書いておくものです。
この黒板はエンジン小隊のものですので、オフィサー1人に、4〜5人のファイヤーファイター、うち1名はショウファーです。
この日は隊長にルテナント1人、ショウファー、コントロールマン、バックアップ、ノズルにファイヤーファイターが1人ずつ充てられていました。E21では、常時ドアマンなしの1オフィサー4ファイヤーファイター体制です。
FDNYでは、137のエンジンカンパニーが1-4体制、60カンパニーが1-5体制を取っています。

一番奥の方から入口を見るとこんな感じです。
エンジンの下から足が出ているのがわかりますか? ただ今整備中なのです。
天井の方からエンジンにぶら下がっているのは、排気ガスの排気ダクトです。署内でエンジンをかけても中の空気が汚れないってワケです。出場の時には勝手に外れるようになっていますが、戻ってくると隊員がかぶせるんですよ。

これは整備していた人が書いていた「System Work Order」。
何だかよくわかりませんが、必要なパーツが書いてありました。
このあとFleet Maintenance Division(車両整備部)に提出するそうです。

奥の方のコートやヘルメットが置いてあるラック。
たくさんありますよ。1着ぐらい持ってってもわからないんじゃ?!
たまにホントに盗まれちゃうこともあるそうですが、やめましょうね・・・あー、欲しい。

「Engine Daily Checklist」。
SCBAマスク(6)とスペアシリンダー(4)、トランシーバーを充電&テスト、ブースタータンクの給油、フラッシュライトのチェック、ホース、ノズルの点検…などなど毎日チェックする事項が並んでいました。
こうしてNYCを守るFDNYは火事がなくとも安全のために毎日働いているのです。


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